政治家なのに、スーツに無頓着?──印象は「服」で大きく変わるという話
政治家やビジネスパーソンにこそ求められる「印象を武器にする装い」

衆議院会館でのスーツ調整から始まった違和感
今月、ある衆議院議員のお客様のスーツをお直しするため、衆議院会館にお伺いしました。
いつも通り、弊社でお仕立ていただいたスーツを調整していたのですが、その場で「他店で買ったスーツも見てもらえませんか?」というご依頼をいただきました。
もちろん快く承諾し、拝見したところ、3つボタン段返りのスーツが目に留まりました。
そこで、思わずこう質問したんです。
「このデザイン、お好きなんですか?」
「スーツは妻任せ」──政治家の言葉に感じたもったいなさ
すると返ってきた答えが、少し意外でした。
「いや、前のスーツは妻が生地もデザインも選んでくれていたので、自分ではあまり気にしていないんですよ。」
これを聞いた瞬間、正直衝撃を受けました。
国民の前で政策を語り、会見で姿を晒し、握手を交わす──そんな政治家という立場の方でさえ、スーツを“印象を操作する道具”として使っていないという現実。
それは、もったいないとすら思えるほどでした。
印象を左右するのは、言葉だけではない
スーツは、ただ「着るもの」ではありません。
- どんな色を着るか
- どんな柄を選ぶか
- どんな場面に着るのか
こうした細部が、相手に与える印象を大きく左右します。
たとえば、謝罪会見の場で派手なストライプスーツを着ていたら…
本人の発言よりも、スーツのほうが目立ってしまうかもしれません。
実際に、そういった**“スーツ選びのミス”**が話題になったケースも、私たちは現場で見聞きしてきました。
私たちが提案した、“風格とやわらかさ”を両立した一着
その議員の方に弊社がご提案した生地は、風格がありながらも威圧感のない柔らかい生地でした。
- 柔らかで光沢感があり、
- 暗すぎない落ち着いた色味で、
- 会食や地元有力者との懇親会にも馴染む品格
という条件を満たす一着です。
スーツは、自己主張を強くすればいいわけではありません。
相手に安心感と信頼感を与えるバランス感覚が重要です。
会見、懇親会、選挙活動…TPOに合わせた装いとは?
政治家に限らず、スーツを着るすべての方に言えることですが、TPOに合った装いができているかは非常に大切です。
- 会見:誠実さが伝わるネイビーやグレー
 艶感もゼニアのようなマットな艶がオススメ
- 会食:清潔感と親しみやすさを与える柔らかい色味
 艶感はロロピアーナのような華やかな艶がオススメ
- 選挙活動:地元の信頼を勝ち取るための落ち着いた印象
 多くの場所を回るため、生地はウールポリエステル混紡生地がオススメ
- 謝罪会見:謝罪する姿勢を示すダークスーツ。スーツが目立つことは避ける
 無地かシャドーストライプ。派手なストライプは論外
こういった「場の空気に合う一着」を選べているかどうかで、印象がまったく変わってきます。
まとめ:スーツは「無言のメッセージ」である
スーツは、何も語らずとも**“あなたがどう見られたいか”を代弁してくれる存在**です。
だからこそ、政治家やビジネスパーソンのように「印象が成果に直結する立場」の方には、
ぜひスーツを武器として活用していただきたいのです。
もし、「どんなスーツを選べばいいかわからない」と感じたときは、ぜひ私たちのようなプロにご相談ください。
スーツは、着る人の言葉以上に“信頼”を伝えてくれるものです。

