なぜ、いまスーツを選ぶのか?——自由な時代にお客様が語った理由

スーツは”必須”ではなくなった。それでも...

近年、ビジネスシーンにおいてスーツの着用は「必ずしも必要ではない」ものになりました。特にコロナ禍以降、リモートワークやビジネスカジュアルの普及により、スーツに代わる服装が多様化しています。事実、株式会社アイスタイルが2023年に実施した調査では、ビジネスパーソンの約64%が「社内ではスーツ以外の服装を着用することが増えた」と回答しています(※1)。

そんな“スーツ離れ”の時代にも関わらず、D’フレイムには今なお「スーツを仕立てたい」というご相談が絶えません。なぜスーツを選ぶのか——私たちは、その理由をお客様との対話の中に見出しています。

お客様が語る「スーツを選ぶ理由」

・信頼を獲得する”名刺替わりの一着”として

ある不動産営業のお客様は、こんなふうに語ってくださいました。

「扱う金額が大きい分、お客様からの信頼がとても大事。『いつも同じスーツですね』と言われることがないように印象を大切にしています。」

営業という仕事は、第一印象が成果に直結することもあります。
心理学者アルバート・メラビアンの研究(※2)では、人が話し手の感情や態度を判断する際その55%が見た目(表情や身だしなみ)に依存するとされており、スーツは信頼感を視覚的に伝える有力なツールであることが分かります。
とくに体に合ったスーツを着こなすことは、清潔感や誠実さを演出し、まさに”無言の名刺”となり得ます。。

D’フレイムでは、お客様の職種や接する相手によって求められる「見せ方」まで想定した提案を行っています。

・自分をステップアップする”舞台装置の一着”として

入社から数年が経ち、「一皮むけたい」と考えていたという若手ビジネスパーソンのお客様。
初めてオーダーでスーツを仕立てたとき、こんな実感を語ってくださいました。

「初めてこだわって作った一着を着たとき、世界が変わりました。このスーツに見合う自分でいたいと思えるようになったんです。」

着るものが変わることで、内面にも変化が生まれる——まさに装いが心を動かす瞬間です。
心理学者カレン・パイン氏は著書『Mind What You Wear: The Psychology of Fashion』(2011)(※3)の中で、「どのような服を着るか」がセルフイメージや行動に影響を与えると述べており、服装は単なる外見の選択ではなく、内面のあり方をも左右する重要な選択であることを示しています。
「この一着にふさわしい自分でいたい」と自然に行動が変わることで、ビジネス上のパフォーマンスや自己認識にもポジティブな影響が広がります。

・役職に合わせた”相応しい一着”として

別のお客様は、海外勤務を終えて本社勤務となり、新たに部下を持つ立場に変化されたタイミングで、スーツのご相談にいらっしゃいました。

「部下の前に立つ以上、ある程度の“風格”を出す必要があると感じました。品格を感じさせる生地で、落ち着きと信頼感のある一着を仕立てたいと思ったんです。」

立場が変われば求められる装いも自然と変わります。たとえば役職者であれば、細部に品のある仕立てや生地感によって、「任せられる人」「一目置かれる存在」としての印象を伝えることができます。D’フレイムでは、そうした立場にふさわしい存在感を引き出すための生地選びやディテールのご提案も大切にしています。

D’フレイムが考える「これからのスーツの意味」

私たちD’フレイムは、スーツを“与えられる制服”ではなく、“自ら選ぶ意思表示”だと考えています。
服を選ぶという行為の中には、その人の価値観や未来への意志が表れる。
そのプロセスに寄り添い、一着に“納得と自信”を込めるお手伝いをすることが、私たちの役割です。

かつてスーツは、職業や立場を示す記号のような存在でした。ですが今は、「自分をどう見せたいか」という個人の意志を表現する手段としての意味が強まっています。
だからこそD’フレイムでは、「こうあるべき」という形式に縛られるのではなく、その人らしさを引き立てるスーツをご提案しています。
お客様自身の価値観や目的を尊重しながら、対話を通じて最適な一着を一緒に見つけていく——それが私たちのスタンスです。

スーツを着ることで、自分らしく、堂々とふるまえる。そんな体験をお届けできることが、D’フレイムが考える「これからのスーツの意味」です。

まずはお気軽にご相談ください

スーツが”形式”ではなく、”あなたらしさ”を語る一着になるように、一緒にかたちにしていきます。
「どんなスーツがいいのか分からない」という方も、どうぞお気軽にお声がけください。

参考文献

※1 株式会社アイスタイル「ビジネス服装に関する意識調査」2023年4月実施
※2 Albert Mehrabian(1971)『Silent Messages』より
※3 Karen Pine(2011)“Mind What You Wear: The Psychology of Fashion”

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